Nathan

ネイサン|1916 - 1981

概略

Nathanのロゴ
Nathan (ネイサン)は、ロシアからロンドンに移住してきたBarnett Nathan (バーネット・ネイサン)の発案で始まりました。 1916年、イーストロンドンの工房での手作りから始まり、当初はサイドボードを中心に展開していましたが、人気が高まるにつれ、その種類も増えていきました。英国を代表する歴史あるネイサン社の家具や椅子は、G-PLANやERCOLなどと比べて流通量が少なかったこともあり、コレクターからも人気の高いブランドです。

50年代のNathanの家具

nathanの代表作とされるサイドボード
50年代前半のNathan家具
順調に成長を続けたNathanは、家具業界において非常に厳しい時代であった第二次世界大戦中も臨機応変に対応しました。そして戦後の1952年に、バーネットの息子たちが経営に携わるようになるとさらに追い風は強まります。バーネットの息子たちは当時の需要に合わせて、ダイニングで使う家具に着目した事業展開を行うことによってNathanを急成長させたのです。
50年代後半のNathan家具
50年代後半、Nathanはトラ材(アフリカン・マホガニー)の流行に乗り、黒く加工された脚と真鍮の取っ手が特徴のダイニングルームセットを販売しました。

60年代のNathan家具

上:「Corinthian」の取手
下:左から
「Citadel」「Corsican」「Corinthian」
1963年、Nathanは他社に少し遅れをとる形でスカンジナビア様式を取り入れました。ネイサンの最初のチーク材の家具は「Citadel」と呼ばれました。スカンジナビアの伝統的な低くて長いサイドボードで、飾り気のない凹んだ取っ手がついているだけのものでした。
Nathanは同じテーマで、チーク材を使ったスカンジナビア様式のダイニングスイートを他にもいくつか発表しました。いずれも「C」の文字で始まり、それぞれ「Corsican」「Corinthian」「 Cortina」と名付けられました。最高級品である7フィートの「Corinthian」は、ローズウッドの取っ手が高級感を演出しています。

70年代のNathan家具

格子模様のユニット
70年代のNathanの家具は、より伝統的な外観を取り入れました。扉は伝統的なジャコビアン様式ですが、ユニットのコンセプトはモダンで、素材も70年代を通じて多くのバイヤーが第一に選んだチーク材です。Nathanは、もう少し成熟した購買層をターゲットにしたのかもしれません。70年代には、若い人たちはHAVITAT(テレンス・コンランにより1964年に創業された大衆向けインテリアショップ)で買い物をするか、ディスカウントの倉庫で家具を買うのが普通だったのです。

1981年

格子模様のデザインのキャビネット
1981年にNathanは、同じく英国の老舗家具メーカー、Parker Knoll(パーカーノル)に買収されました。Nathanの特徴的な格子模様のデザインはその後、Parker Knoll受け継いでいくことになりました。


eelで過去販売したNathanの家具たち


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