Hille

ヒル社

 

概要

Hille社 ショールーム
 
Hille社は、1906年、ロンドンのイーストエンドでサラモン・ヒルによって創業された家具メーカーです。著名なデザイナーとパートナーシップを組み、国際的に知られるようになりますが、中でもロビン・デイと共同で発表した作品群はデザイン史に大きな影響を与えました。

ロビン・デイとのパートナーシップ

ロビン・デイ
Hille社は、創業当初から革新的な事業を行うことで知られており、アンティーク家具のリプロダクトを生産したり、戦争によって壊れた家具の修繕を行ったり、輸出産業に力を入たりと、時代の潮流に合わせて事業を転換していきました。
サラモンの孫娘であるロザミン・ユリウスとその夫レスリー・ユリウスが1949年に入社すると、さらなる方針転換が行われ、Hille社は「斬新なメーカー」からモダンデザインを牽引する「先進的なメーカー」へと生まれ変わります。
彼らは、新進気鋭のデザイナー、ロビン・デイとパートナーシップを組み、オリジナル家具の生産に踏み切ったのです。この大きな決断は、Hille社にとって、最大の好機となり、1950年にはスタッキングチェア、「Hillestak」の発表で最初の成功を収めることとなりました。
ロビン・デイと共同で発表した作品は次々にヒット商品となりHille社の地位を高めていくことになるのですが、それについては、ロビン・デイを取り上げたデザイナージャーナルで詳しく掲載していますので、そちらを読んでいただけると幸いです。
「Hillestak」

ショールームの拡大

Hillehouse
1952年にHille社はメイフェアにショールームを設立し、モダニズム家具を展示することができるようになりました。ここでは、建築家やインテリアデザイナーを迎えることができました。そして、ロンドンの一流オフィスや、ヒースロー空港の家具を供給する重要な契約を獲得したのです。1953年までに、Hille社はイギリス国内に5つのショールームを持ち、グルノーブルにもショールームを構えました。
さらに同社の拡大は続き、1961年には、北ワトフォードの敷地に新しいショールームとオフィスビル、著名な建築家エルヌー・ゴールドフィンガーによるブルータリズム建築の代表例である「Hille house」をオープンさせました。

ポリプロピレンの家具産業への応用

変更を加えた「Mark II」
Hille社を語る上で欠かせないのが、ポリプロピレンという素材でしょう。まだ家具の素材としては認知されていなかったこの新素材を、初めて家具に応用したのがHille社だったのです。
レスリー・ユリウスは、ロビン・デイに財政的な援助を行い、実験を促しました。そして、ロビン・デイの弛まぬ努力と試行錯誤の連続によってついに、1963年、「Mark I」という名のポリプロピレン製チェアが発表されました。多少の変更が加えられた後、瞬く間に世界中でセンセーションを巻き起こし、世界最高の生産台数を誇ることとなりました。

事業の売却

上:「toro」
下:「Woodoro」
Hille社は、デザイナーとのパートナーシップによって成功を手にし、市場に数々の名作を生み出してきました。しかし残念ながら、1983年、一家は事業を売却し、家具産業から撤退することとなりました。 家具産業からは撤退したもののロビン・デイとの協力はその後も続き、1990年には、ロンドンの地下鉄で今も広く使われているベンチ「Toro」を、1991年には、同じくロンドンの地下鉄で今も使われている「Woodro」を市場に送り出しました。

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出典:
https://www.hille.co.uk/history

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